そのとき、イエスは、「ファリサイ派の人々のパン種とヘロデのパン種によく気をつけなさい」と戒められた。マルコ8章15節
この1ヶ月は平和をテーマに宣教をしています。戦争は、小さなことがきっかけで起こります。小さなことに対しての気持ちが、どんどんエスカレートし戦争が始まってゆきます。戦争は一人一人の小さな思いから始まってゆくのです。小さなことが大きくなってゆくのは、平和も同じです。平和はみんなの小さな気持ちから広がってゆきます。私たちは小さな平和を持ち寄って、大きな平和を実現させてゆきましょう。一人一人の生活の中で、お互いの中で、平和を造り出してゆきましょう。自分ができる平和に思いを巡らせて、祈ってゆきましょう。
今日は聖書から、イエス様は罪を小さくしてくださるお方だということ、そしてイエス様は「平和は大切」そう思う小さな気持ちを大きくしてくださるお方だということを読んでゆきましょう。
今日の聖書ではパンを忘れたという小さな出来事が、弟子たちの間で大きなイライラに発展しています。イエス様は15節で「パン種によく気をつけなさい」と言います。聖書においてパン種は善いたとえにも、悪いたとえにも使われます。どちらも小さくても人間全体に影響するという意味です。今日の個所は悪いイメージの方で使われています。おそらくイエス様は小さな出来事が、誰が食べるのか、誰の責任か、そのような大きな思いへと広がっていくことを見抜いたのです。今、自分の中にある悪い思い、パン種、罪に気をつけなさいと言ったのです。困った時にふと思う悪い思い、一人一人の中にあるパン種、罪に気を付けなさいと言っているのです。
イエス様が目を向けさせようとしているのは19節「あの時パンが増えたではないか」ということです。5000人のパンの奇跡は圧倒的に足りなかったものが、不思議と増えて、満たされて、余るほどになったという奇跡でした。イエス様は今度は、善いものが増えるイメージを語っています。ここでは神様は小さくても良いものを大きく広がるようにしてくださると伝えているのです。
平和への思いも同じです。それぞれが持っている平和への思いは小さく、できることは目の前の人との平和だけかもしれません。でもイエス様はその小さな平和を大きくしてくださるお方です。イエス様は「あまったパンはカゴいくつだったか」そう呼びかけます。私たちの小さな思いを大きくしてくださること、小さな平和への思いを大きくしてくださる約束をお持出させてくださっているのです。そして私たちは小さくても悪・罪に注意をしたいのです。イエス様は今日私たちに「パン種に気を付けなさい」と呼びかけているからです。
イエス様は私たちに「悟りなさい」と呼びかけています。小さくても悪いものが大きくならないように、そして小さくても良いもが大きくなるように、イエス様が導いてくださいます。私たちはその希望を持って、歩みましょう。イエス様の声を聞きましょう。共に平和を祈って、イエス様に従って歩みましょう。お祈りします。